メガバンクに就職って実際どうなの??
就活生に人気がある就職先であるメガバンク。金融業界を志望されている方なら、一度
は就職先にと考えるはずです。しかし、一方でメガバンクのことをあまり知らない方も
多いと思います。そこで、
「そもそもメガバンクってなに?」
「メガバンクの将来性はどうなの?」
という方に向けて、今回は実際に金融業界の中でも、メガバンクに絞ってお伝えいたします。
〈目次〉
1.そもそもメガバンクとは
■業績比較
■各社の特徴
・三菱UFJ銀行
2.メガバンクの現状
3.メガバンクはこれからどうなる
1.そもそもメガバンクとは
メガバンクとは、巨大な収益規模や資産を有する銀行・銀行グループ、あるいは1兆ドル以上の総資産をもつ銀行グループのことをいいます。
日本のメガバンクは、
「三菱UFJ銀行」・「三井住友銀行」・「みずほフィナンシャルグループ」の3社です。
1970年代から1980年代には、「都銀13行」「大手20行」と呼ばれていましたが、バブル景気が崩壊した1990年代以降、日本の銀行は過剰融資による不良債権で急速に体力を失って、合併を繰り返し現在の3社となりました。
- 業績比較
では、メガバンク3社の業績はどうなっているのでしょうか?
業績の比較をしてみましょう。
総資産では、三菱UFJ銀行が他の2社を大きく離して、首位となっています。
しかし、純利益については3メガバンク体制が発足以来、初めて三井住友銀行が首位に浮上しています。これまで首位を守り続けてきた三菱UFJは、東南アジアの銀行子会社を中心に大幅な減損を強いられ、三井住友がその隙を突く形で首位を奪取しました。
では、これから3社の特徴を見ていきましょう。
■三菱UFJ銀行
三菱UFJ銀行の特徴は、なんと言っても国内最大の金融グループであること。
米ユニオンバンクやタイ・アユタヤ銀行などを傘下に持ち、米モルガン・スタンレーは持分法適用会社となってます。
国内の収益環境が難しい中、メガバンクは海外業務を拡大している。その中でも三菱UFJ銀行の場合、営業利益の約30%が海外収益と、他の2社よりも強みを持っています。
三菱UFJ銀行HPについてはこちら
三井住友銀行の強みは、スピードと効率性。
スピードに関しては、投資信託や個人年金販売等の個人向けコンサルティングや中小企業向けの貸出等の数多くの分野が年間収益200億円~300億円へと成長しています。
効率性に関しては、重複店舗の統廃合や人員削減などの取組により、大幅な経費削減を行っている。この結果、効率性の指標の一つである「経費率」は40%を下回り、国内はもちろん、世界的に見ても高い効率性となっている。
三井住友銀行のHPはこちら
みずほフィナンシャルグループの特徴は、「強固な事業基盤」と「One MIZUHO戦略による高度なサービス提供力」です。日本人の約5人に一人はみずほ銀行の口座を有しており、国内法人取引では上場企業の約7割、海外取引では大企業の約8割と取引をしている。また、One MIZUHO戦略により、資産運用残高1位、アナリストランキング1位など高いサービス提供を行っている。
みずほフィナンシャルグループのHPはこちら
2.メガバンクの現状
近年の金融業界の厳しい状況から、金融業界への就職はやめた方が良いという意見が多い。しかし、金融業界に就職したいとて思っている人には、しっかりと現状と将来性を把握した上で判断してほしいと思います。
■メガバンクの新卒採用数が15%減に
バブル景気の崩壊が原因で、再編が進んだ金融業界。そして、現在日本銀行のマイナス金利政策や人口減少の影響で、より厳しい状況になっている。
また、金融とテクノロジーが融合した「フィンテック」、AIの導入、RPA(事務作
業の自動化)などにより、窓口業務や事務の人員が削減されている。
この状況から、メガバンク(三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほフィナンシャルグループ)3社の21年卒の新卒採用数は15%減となっています。
3.メガバンクはこれからどうなる
2.でご説明したとおり、メガバンクの現状は良いものではありません。
しかし、これから銀行の姿が大きく変わっていくと言われています。
銀行はこれまで、収入源として手数料収入が大きな割合を占めていました。
ところが、最近では企業へのソリューション提案、M&A、コンサルティングなどに
注力しており、業務の専門性を備えた人材の採用も活発になっています。
銀行はこれまでの手数料で稼ぐやり方から大きく変わりつ
あります。
銀行の規模は小さくなっていきますが、銀行自体も変化を続けていきます。
それに合わせて必要な人材も変わっていきます。
金融業界に関心がある就活生は、この状況をしっかり理解して、メガバンクを選ぶかど
うか判断して就職活動を行ってほしいと思います。